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ありがとうの日

kokoemoonのある一日をつづっています。

2008/11/13

あるPSWの一日

・・・あるPSWの一日・・・

苦い思い出があるので
少しまとめてみた。
その日は、

①朝の申し送り
 30分
②他機関との入院患者さまの
 退院後についての話し合い
 2時間
③入院相談
 2時間
④入院患者様の借金についての検討
 2時間

苦い思い出は④である。
若かった私は、患者さまの
借金に対し、どこに誰に相談
したらよいか分からなかった。
必至に調べた。

借金の内容はギャンブルだった。
入院理由は、借金をして、夜も
眠れず、頭もはたらかず、
どうしたらよいかわからないと
いう理由だった。
その方は、知的障害者でもあった。

当時の私は、借金の整理を手伝う
ことが、患者さまの問題を整理する
ことはわかっていたが、
「それをお手伝いすること」に
疑問をもっていた。もちろん家族も
借金返済で疲れ果てていた。
院内ではpswがその役割を果たす
ことも分かっていた。

結局、Drと本人と家族と相談をし、
法律扶助協会をへて自己破産の手続き、
裁判出廷など、PSWが本人と一緒に
おこなうことで、課題整理をしよう
ということになった。

膨大な書類を、本人と一緒に記入し、
自己破産についての説明を遠方まで
一緒に聞きに行き、裁判の行方が
判明するまでの入院となった。
その間に、自助グループやミーティング
の参加もはじまった。

私の苦さは、これは、PSWがイネイブラーに
なっているのではないか?ということ。

また、この整理を手伝っても、はたして
○彼の力を引き出しているか。
○自信回復に手を差し伸べているか。
○心の整理を少しずつお手伝いすることを
 していったらよいか。。。

PSWの方針や目標にはてなマークがついた
まま、かかわったのである。

しかもナースからは、なんで入院しているんだと
よくPSWに対してもいわれたものである。

そんなとき、救いがあったのは、ナース長が
スタッフに対し、こういった。「たしかに
お前たちスタッフがこの患者がなぜ
入院せざるをえないかという疑問をもつのも
不思議ではない。でも、あの睡眠薬の量を
みてみろ。これを飲んで眠ることのできない
患者なんだ。この状態は入院に値する症状
ではないか?」と。看護師の耳がかたむくように
看護師長が、この方のサポート、そしてpswの
サポートを呼び掛けてくれたのである。

私は、看護師がこの患者に対し
見方がかわったことで、仕事がやりやすくなった。

この患者に対し、私が支援したことそのものが、
ギャンブル依存で知的障害をもった方への
最善の方法でであったとは思えない。

イネイブルしていたことも否めない。

ただ、この方を通じて、この方を一人で
支えようとしていた苦さはおかしいと
感じさせてくれる学びとなった。

この方は、退院後、自助グループや
診察で、なんとか持ちこたえている。

入院して来られる方。
それぞれの理由があるが、
そこを多職種が理解できることが
大事だと、あらためて感じた。

by kokoemoon

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